とらわれ(悪循環)からの脱出
◆今日の英語アファメーション◆
I'm willing to release any obsessions.
私は喜んでとらわれを手放します。
「気にすれば気にするほど大きく感じられる」
そういう経験は
誰にでもあるのではないでしょうか。
森田療法ではこれを
「神経交互作用」とよんでいます。
今回は「とらわれ(悪循環)」について
お伝えします。
私は不安症のとき、
いつも自分の胸のドキドキが
気になっていました。
気分転換のため、
趣味の社交ダンスは続けていたのですが
体を動かして心拍数が上がってくると
そのドキドキに意識が向いて
不安症のドキドキと混ざり
動けなくなりました。
お風呂を洗うのに下を向いていても
ドキドキ
近所をウォーキングしていても
ドキドキ
この自然なドキドキさえも
不安症のドキドキではないか
と考えれば考えるほど
ドキドキしてきました。
まさにドキドキにとらわれ
悪循環にはまっていました。
これは自然のドキドキ?
それとも不安症のドキドキ?
いちいち考えて、
さらにドキドキしてくるのです。
しまいには、
こんなにドキドキするのはおかしい。
もしかしたら、心臓病かもしれない。
母が心臓病だったので、
きっと私もそうなんだと思い込み
とうとう循環器科に行き、
検査を受けました。
結果は異常なしでした。
心電図には規則的な波形が示されていて
脈拍数も正常値でした。
私にしてみたら
こんなにドキドキしているのに
なぜ?
と不思議でしたが、
これは自律神経からくるもので
頻脈ではなく
ドキドキ感だったのです。
体に異常がないということがわかると
安心して
たとえドキドキしても
これは自然のもの
または
ただドキドキと感じているだけ
と思えるようになり
私の意識はだんだんと
ドキドキから離れていきました。
私のような不安症でなくても
だれでも
何かにとらわれて悪循環にはまる
ということはあるのではないでしょうか。
私の娘は
ニキビを気にする
→いじくる
→状態が悪くなり余計気になる
→さらに不安になってくる
を繰り返しやっていましたし、
私自身も
円形脱毛症を気にする
→鏡で見たりネットで調べる
→余計気になる
→さらに不安になって抜ける
をやっていました。
悪循環にはまると
その中でぐるぐる
抜けられなくなります。
そして
他のことができなくなっていきます。
このとらわれ(悪循環)から
抜け出すには
どうしたらよいのでしょう。
以下に「とらわれ(悪循環)から脱出」
するヒントをお伝えします。
1.自然なものとして受けいれる
私たちはいつもと違う自分の状態や
違和感、不快感に
どうしても意識が向くものです。
それを消そう消そうとしている限り
意識は向き大きく広がっていきます。
感情と同じように
気づいて味わって受け入れましょう。
2.注意の方向を変えてみる
不快感や不安があっても
そのまま目の前のことをやる
「今ここ」でできることをする。
「今、なにしているところ?」
と問いかけ
今、やっていることに
意識を向けることが大切です。
3.生の欲望を大切にする
自分の中からわきあがってくる
「やりたい」ことをやる。
好きなことに没頭する。
4.気分は気分、行動は行動とわりきる
不快感、イヤな気分だから動けない
これさえなければやりたいことができる
と思いがちですが
気分は置いておいて行動してみる。
動き出すと気分が変わってくることも
多いものです。
5.放っておく
あわてず、さわがず
放っておけば、時間の経過とともに
通り過ぎていくものです。
とらわれるものを相手にしない
戦わないという姿勢も大切です。
今回は
「とらわれ(悪循環)から脱出」
するためのヒントをお伝えしました。
とらわれの悪循環にはまる前に
知っておくと防ぐこともできます。
らくに生きるために
ぜひ、おためしくださいね♪
(出典:リズ山崎著『傷つかない練習』)